メッセージ 『イエスは主です』
聖書 コリント人への手紙第一 12章1-3節(新p344)
メッセンジャー 高江洲伸子牧師
ペンテコステは教会の誕生日
今日はペンテコステ礼拝です。2025年前に現在のイスラエルの首都エルサレムに聖霊が降臨し、世界で第一番目のキリスト教会が誕生しました。
福音は、ペンテコステで聖霊を受けた人たちの宣教によって、ユダヤから異邦人へと伝えられてゆきました。小アジアからギリシャ半島を通ってヨーロッパに伝えられ、ヨーロッパの文化の風に持ち運ばれるかのようにして、全世界に広がってゆきました。
全世界に伝えられた福音は、アメリカのエクサム姉にも伝えられ、姉妹は「行きなさい。そしてすべての国民に伝えなさい。」(マタイ28:19)とのみ言葉に押しだされて、64歳で日本に宣教師として来日。来日当初は、山下町の華僑基督教会の宣教師として活動されましたが、後、(この地)にありました旧大丸幼稚園を買い取られて、ここで、児童伝道に力を注がれ、幼稚園の働き人や保護者と共に礼拝を持たれることになりました。けれども、残念なことには体調を崩され、2年7か月で帰国を余儀なくされ、さいごの礼拝で5名の方々が洗礼を受けられたことが、現在の横浜栄光教会設立に繋がり、1960年7月21日エクサム師帰国日が栄光教会の教会設立日となりました。8年間の無牧時代を経て1968年4月小倉先生ご夫妻が日本イエス・キリスト教団から派遣され37年間の長きに亘って労され、働きは、仁科先生、小岩先生と引き継がれ、その間、多くの信徒の方々が加えられて現在に至っています。今年7月21日は、横浜栄光教会は創立65歳のお誕生日を迎えることになります。
さて、復活されたイエス・キリストは、40日間様々な人たちにそのお姿を現された後、使徒たちが見ている中で天に上げられました(使徒1:9)。その時、「聖霊があなたがたの上に臨むとき、あなたがたは力を受けます。そして、エルサレム、ユダヤとサマリアの全土、さらに地の果てまで、わたしの証人となります。」(1:8)と言われました。現在、福音が世界中に伝えられ、至るところに教会が建っている様は、その時のおことばの成就です。
「福音」
「福音」それは、イエス・キリストが私たちの罪の贖いとして十字架にお架かりくださったこと。死んで葬られ三日目に甦られたことを信じることによって、全ての罪が赦され、神の子とされる(永遠の命が与えられる)、ということです。このことは、歴史上の事実として起こりました。AD2025年6月8日の今日は、イエス・キリスト誕生から2025年目という意味で、世界の歴史もこれを承認しています。しかし、学術的にイエス・キリストの存在が認識されたとしても、「聖霊によるのでなければ、だれも、『イエスは主です』と言うことはできません。」(Ⅰコリント12:3)。これが福音の実態です。私たちが今「イエス様は私の主です」と信仰告白していることは、聖霊の御業の一環ということです。
イエス・キリストが人としてユダヤの地におられたある日のこと、ニコデモという律法学者がキリストのもとを訪れた時、キリストは、「人は、水と御霊によって生まれなければ、神の国に入ることはできません。肉によって生まれる者は肉です。御霊によって生まれた者は霊です。あなたがたは新しく生まれなければならない、とわたしが言ったことを不思議に思ってはなりません。」(ヨハネ3:5-7)と言われました。
小島伊助という関西聖書神学校の元教師は授業の中で、「福音とは罪の取り扱いのことです」と言われました。私たちは、聖霊によらなければ自分自身の本当の姿を見ることも、罪を認めることもできないので、十字架の赦しもまた理解することができません。
キリスト教は父子聖霊の三位一体の神を信じています。子なるキリストについては新約聖書の福音書で知ることができます。また、父なる神は旧約聖書を通してどのようなお方かを知ることができます。聖霊についてイエス・キリストは「助け主」であると言われました。預言者イザヤは「すばらしいカウンセラー」とも言っています。日常の生活の中で聖霊は共に歩んでくださり、側にいて、私たちの真の助け手、また、人生の導き手でいて下さいます。それだけではありません。私たちの心と魂の中にまで入って来てくださって、内側を神の光で照らし、良き思いと悪しき思いとを分別されるだけでなく、悪しき思いや犯してきた罪を認める人には罪の赦しの十字架を示してくださり、はっきりと、「あなたの罪は赦された」と罪の赦しの宣言をされます(Ⅰヨハネ1:8,9)。そして、「だれでも、キリストにあるならばその人は新しく造られてものである。古いものは過ぎ去って全てが新しくなった」(Ⅱコリント5:17)と私たちを新生の恵みに導かれ、「福音」の恵みに生きる者としてくださいます。