5月11日 礼拝メッセージ(教区講壇交換礼拝)

メッセージ 『神の愛から引き離すものは何もありません』

聖書 ローマ人への手紙8章32-39節(新約聖書 p310)

メッセンジャー   安達恵都師 (東京教会協力伝道師)

今日の箇所は、ローマ人への手紙全16章の半分である8章の最後の部分であり、1-8章の結論となっています。

今日の本文の箇所(8章31-39節)では、「〜でしょうか?」、「誰が〜でしょうか?」と、7回質問しています。これは、「そうなのだろうか?」と疑問に思って読者に聞いているのではなく、答えが明らかだからこそ、あえて疑問形にして、「もちろんそうなのです!」と確信を持って書かれています。

31節:私たちは、神様が味方であり、恐れるものはないとわかっていてもいつも不安や心配の中に生きている自分がいることに気づきます。ここで出てくる、敵対するものとは一体誰でしょうか? 敵対するものとは、私たちを脅かす存在です。サタンの働き、また、私たちにある肉の思いも、神に敵対しています。イエス様を信じる前の私たちも、神に敵対するものでした。神様の主権を信じず、自分が全ての権力を握っていました。しかし、イエスを信じたものは、その状態から、神様の支配の中にうつされました。神様の支配の中は、自由で伸び伸びできる場所であるべきなのに、神様の主権を鬱陶しく感じたり疑ったり、神様に従うことに不安や恐れを抱きます。神様の支配の中にいるのに、いつの間にか肉の思いに支配され、従っている自分がいます。

32節:「惜しまないで捧げた」には、アブラハムがイサクを捧げようとした出来事への言及が含まれています。アブラハムは自分の子イサクを捧げるとき、神様に対する信仰を持って、ためらわずに捧げました。同じように、神様はためらわずに、イエス様を捧げました。私たちがどうしようもなく、救いようのない人間だからと、仕方なく、しぶしぶ私たちを救ったわけではありません。人間の罪のために自分の子を捧げる、という痛みと苦しみがあるにも関わらず、それ以上に私たちを愛するがゆえにためらいなくイエス様を捧げました。それほどまでに私たちは愛されているのですから、神様はもちろん味方であり、私たちに良いものをあげたい!と思うのは当然です。神様がくださるものが、一見、その時は、私たちの目には良いと思えなくても、私が望んだものでなくても、神様はそれを必ず益としてくださるお方なのです。

33-34節: パウロがまたも強調して、「誰も私たちを訴えるものはいません!罪ありとしません!」と書いています。なぜ罪を犯している私たちは訴えられないのでしょうか?イエスキリストがもうすでに、私の身代わりとなり、私の罪のために訴えられ、裁判にかけられ、死刑となり十字架につけられたからです。しかしながら、私たちは、どうしても赦された過去の罪に固執し、私は赦されていないのではないか?また、赦されるべきではない、と罪悪感や疑いを持って生きていることがあります。しかし、イエス様の十字架の力を無駄にしないでください。私たちが罪を認め、悔い改めるときに神様は必ず赦してくださいます。そして、34節にあるように、イエス様はよみがえられ神の右の座につき、私た
ちのためにとりなしていてくださるのです。神様と同じ権力と権威を持った王であるイエス様が、いつも弁護し、罪をかばってくださいます。たとえ、サタンがあなたに罪悪感を持たせ、赦されていないのではないかと疑いが心に浮かんだとしても、それは真理ではないことを思い出して欲しいと願います。

35節:述べられているものは、パウロが実際に体験した迫害と困難でした。(2コリント人への手紙11:26~27) 日本で信仰生活を送っている私たちには、少し考えにくい内容です。しかし、クリスチャンとして生きるということはこのような厳しい状況を生きなければならないことがあります。信仰を守るために耐えなければならなかった経験・信仰のゆえに諦めなければなかった経験があったかもしれません。しかし、このような状況の中で、私たちは、イエスキリストにより圧倒的な勝利者であるとパウロは語りました。ただの勝利者ではなく、“圧倒的な”勝利者です。イエス様を信じる信仰により、周りの環境に関わらず、どんな状況でも、私たちはすでに勝利者なのです。

最後に、38-39節:35節では地上で起こりうる試練を述べましたが、ここでは霊的な力や超自然的な力を書かれています。このようなものでさえ、神様の愛から私たちは引き離せないということです。それは、もうすでに神様の愛と私たちは、くっついている状態です。誰も・何もその間に入ることも、引き離すこともできないのです。 

イエス様の十字架により、罪を赦された私たちは、むしろ堂々と、大胆に神様の御前に出て行くことができます。(ヘブル人への手紙4:15)神様の愛を受けて、神様の愛の中で大胆に生きていくことのできる皆様であることを祈ります。

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