11月17日礼拝メッセージ

『突然天から光が』-使徒パウロの回心- 

聖書:使徒の働き 9章1-9節(新p250)

メッセンジャー:高江洲伸子師

新しい使徒が召される
ウイリアム・ブース大将が救世軍の働きを始めたときに、ある人が「働きを始めるのには多くの伝道者が必要ですが、あなたはどこからその伝道者を得るのですか」と尋ねました。するとブース大将は酒場のたむろする人たちを指して、「あそこから」と言われたそうです。 バックストン先生もまた、「神様は新しい使徒を召してくださいます。どこから召してくださるかというと、熱心な反対者の中から、またパリサイ人の中から一人を選んで福音を宣べ伝えさせられます。」と言われました。

迫害者サウロ 
「さて、サウロはなおも主の弟子たちを脅かして殺害しようと息巻き、大祭司のところに行って、ダマスコの諸会堂宛ての手紙を求めた。それは、この道の者であれば男でも女でも見つけ出し、縛り上げてエルサレムに引いて来るためであった。」(1,2)
これが後に、「福音の為ならば何でもする」と言った使徒パウロのもとの姿です。ところが、キリストに出会ったパウロは、信者を捕らえようとしていた時も、かえって自分が捕らえられていたと述懐しています。これは興味深いことです。ピりピの手紙では、「それを得るようにと、キリスト・イエスが私を捕らえてくださった」(3:12)と述懐し、ローマ人への手紙5章10節には、「敵であった私たちが、御子の死によって神と和解させていただいた」と書かれています。神が人を捉えられたときの様です。(ヨハネ15:16)
7章で、ステパの迫害は妨げられませんでしたが、9章で、殺害の息を弾ませていたパウロの迫害は妨げられただけでなく、悔い改めにまで導かれました。パウロが天からの光を受けて落馬した時、悔い改めがなければ、パウロの命はその時失われていたかもしれません。ステパノを迫害していた時も神様はすでに9章のこの出来事を予測していたかもしれません。「神様はある時は迫害を許し、またある時はこれを妨げられます。神様がお許しになる時、その迫害は信者の為にかえって益となります。教会のためにもなります。…(神様は様々な方法を通して)私たちを親切に導いてくださいます。神様を信用し、神様の摂理を感謝して、熱心に神様のために働きたいものです。」(p240)と、バクストン師は使徒行伝講義の中に記しています。

「突然、天からの光が彼の周りを照らした。」(3)
「天からの光が…照らした。」(3) 「声を聞いた」(4) この2点は救いのキイワードです。神様は、まず、天からの光を与えて、その人の罪とご自身の愛を、そして十字架の大いなる贖いを悟らせてくださいます。パウロはコリント人への第二の手紙で「『闇の中から光が輝き出よ』と言われた神が、キリストの御顔にある神の栄光を知る知識を輝かせるために、私たちの心を照らしてくださったのです。」(4:6)と言っています。神様はそのように罪人一人ひとりに光を与えてくださいます。ルカの福音書1章78-79節には、「そのあわれみにより、曙の光が、いと高き所から私たちに訪れ、暗闇と死の陰に住んでいた者たちを照らし…」とあります。伝道する時には、この光を求める必要があります。どんなに福音をはっきり説いても。神様が天からの光を与えてくださらなければ十字架の愛と赦しに与ることはできないのです。神様が聖霊によって光を与えてくださらなければ、生まれながらの人を悔い改めに導くことはできません。同時に神さまは天からの御声を聞かせてくださいます。(サムエル記第一、3章) 神様は一人ひとりの心の中に声を聞かせ、一人ひとりを呼んでくださいます。

「サウロ、サウロなぜわたしを迫害するのか」(4)
サウロはこの主の御声を通して、人を迫害していることだけでなく、神様の御心を痛めていることを知りました。キリスト者を迫害していたところ、「わたしは、あなたが迫害しているイエスである。」(5)とイエス様が答えられたのです。サウロはここで、神様とイエス・キリストが一体であること。主イエスは栄光の中におられること。キリスト者は主イエスと一つであること。罪は主イエスの心を刺し通すことを知りました。このこのは、今も私たちがパウロ書簡を通して教えられている基礎的なことがらです。

「同行していた人たちは、声は聞こえてもだれも見えないので、ものも言えずに立っていた。」(7)
「神様はご臨在を現わして、そこにいる人々をみな救いたいと願われます。そして皆がいくらか神様のご臨在を感じ、神様のみ声を聞くことができますが、多くの人は神様に降参せず、悔い改めないままで自分の家に帰り、救いの機会を失ってしまいます。サウロは神様の声を聞いて完全に砕かれました。…神様はそのように、たちまちのうちに迫害者を完全に砕くことがおできになります。」バックストン著「使徒行伝講義」p248-249
天からの光で一時視力を失ったパウロは、人々に手を引かれながらダマスコへたどり着き、そこで深い悔い改めの三日間を過ごします。ここから主イエスの為に立ち上がる新しいパウロが形づくられてゆきます。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次