9月14日 礼拝メッセージ

メッセージ 『星のように輝く』

聖書 ピリピ人への手紙2章12-18節(新p396)

メッセンジャー 高江洲伸子牧師

「星のように輝く!」 この夏、神学校時代の友人と交わりの時を持ちました。神学校時代から霊の香りのする方でしたが、75歳を超えて、背中が曲がってきておられるのが気になりましたが、それ以上に目が静かに輝き、キリストの香りを放っておられて本当に「素敵だ」と思いました。時代は暗黒を増しています。今日ほど世の光、星のように輝くクリスチャンが求められている時代はございません。暗闇の中で星のように輝く人とはどのどのような人なのでしょうか。

Ⅰ.救いの達成 (12-13)
12節「こういうわけですから・・・恐れおののいて自分の救いを達成するように努めなさい」と使徒パウロはピリピの信徒に勧めます。罪が赦された人は輝きます。星のように輝く為には救いが達成されていることです。「こういうわけですから」とは6-8節に書かれていたキリストの従順と模範に倣って、救いの達成が成されることをパウロは勧めています。
13節では、「神はみこことのままに、あなたがたのうちに働いて志を立てさせ、事を行わせてくださる方です。」と、その救いを実現させる神の力を示しています。私たちの救いは十字架にまでお従いされた主イエスの従順のゆえに成就しました。みこころを求め、そのみ旨に従うところに救いの達成はあります。
この救いの達成に至せようと、神様は私たちのうちに働きかけ、実現に至らせてくださいます。神様は私たちのうちに働きかけて、罪を認めさせ、救いの叫び(願い)を起こさせ、十字架を見上げさせ、罪の赦しを確信させてくださるお方です。このことは救いの働きだけでなく、私たちの信仰生活のすべてに及びます。「働く」の原語「エルゴン」は英語のエネルギーの原語です。神こそ願いを起こされた企画者、事を進める遂行者、そして、これを成就する完成者です。

Ⅱ.星のように輝く (14-16a)
星のように輝く人は、つぶやかず疑いません。つぶやきと疑いは双子です。つぶやきは疑い、つまり神への不信仰から来ます。愚痴、不平、不満ほど神のみこころを痛めるものはありません。そして、良心にとがめがなく、混ざり物や偽りのない良心に責められるところの無い人です。その人は、傷がない神の子とされた人です。神の子は神に似ます。神が「非のうちどころがない」ように私たちも「非のうちどころがない神の子」(新共同訳)とされてます。なぜなら、建物においても、超音波探傷機をもって傷を探り、傷があればその部分を直すように、神は御子の血をもって私たちのあらゆる傷をいやされるからです。神の子は、神の子のいのちである聖書のことばをしっかり握り、堅く保つためにしっかり学んでいます。
時代は曲がっています。曲がるとは的を外した状態です。世は神を求めず、信ぜず、従いません。それ故、神から的を外した世は邪悪がはびこります。人格は腐り、生活は乱れ、人生は暗闇の中に迷い込んでいます。だからこそ輝く星が求められるのです。邪悪の時代のただ中で、世の光として星のように輝くきよめられたクリスチャンは、迷いの中にある人にとっても、神にとっても宝物なのです。

Ⅲ.注ぎの備え物 (16b-18)
「そうすれば」(16b)とは、ピリピ教会の兄弟姉妹が、曲がった邪悪な時代にあって星のように輝く存在になるならばという意味です。そうすれば、彼が全力で伝道してきたことが徒労に終わらず、報われるということです。牧者が「努力したこと」「労苦したこと」の目的は群れの兄弟姉妹が「星のような存在」になることです。そしてその一切は、終わりのキリストの日に評価されるのです。
パウロはピリピ教会のためにどんな労苦をも惜しまないと言ったばかりか、たとえそのために殉教の死を遂げるようなことがあっても、それを喜びとすると証しするのです。昔、動物のいけにえに注ぎのオリーブ油やぶどう酒などの「注ぎの供え物」が注がれたように、ピリピの信徒たちの信仰の供え物に自分の血を注ぐ決意を表明しています(17)。
キリストは神の御座から十字架にまで下られ、私たちの救いを完成し、従順の模範を残されました。使徒パウロもまた喜びとして信徒の救いの達成のために命をかけたのです。そして最後には「喜ぼう」「喜べ」と4回も喜びを連発するのです。牢獄に喜びは爆発しました。栄光の朝を望み見て、喜びの共有を呼びかけるパウロ!それはまさに「牢獄からの喜びの書簡」でした。

「星のように輝く!闇が濃くなればなるほど光は輝きます。世は更け、日は近づいています。闇のわざを捨て光の武具を身につけて輝くのです。星のように輝くためにあなたの救いを達成しなさい。神への従順を貫きなさい。そして信仰と純真ときよさとみ言葉をもって、世の光として星のように輝きなさい。」とは工藤師。
 参考書 工藤弘雄著「キリストは全て」-ピリピ人への手紙講解説教-から

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