11月10日幼児祝福式礼拝

『母ハンナの涙と祈り』

聖書:サムエル記第一 1章9-20節(旧p478)

メッセンジャー:高江洲伸子師

ハンナの悲しみ
「彼女に敵対するペニンナは、主がハンナの胎を閉じておられたことで、彼女をひどく苛立たせ、その怒りをかき立てた。…ハンナは泣いて、食事もしようともしなかった。」(6,7)

本音で祈る
ハンナの心は痛んでいました。その時彼女は主に祈って、激しく泣きました(10)。ハンナは苦しみの中で決心をして神に祈りました。「万軍の主よ。もし、あなたがはしための苦しみをご覧になり、私を心に留め、このはしためを忘れず、男の子を下さるなら、私はその子を一生の間、主にお渡しします」(11)。ハンナは心の中で祈っていたので、くちびるは動いていましたがその声は外にでません。それを見ていた祭司エリは、彼女が酔っているのではないかと思い、「いつまで酔っているのか。酔いをさましなさい。」(14)と言いました。けれどもハンナは、「いいえ、祭司さま。私は心に悩みのある女です。ぶどう酒も、お酒も飲んではおりません。私は主の前に、心を注ぎ出していたのです。」(1:15)と答えました。※たとえ、祭司に失望しても神に向かって祈りましょう。神様は聴いておられます。 

あきらめずに祈り続ける
祈りには神様から3つの応答があると言われています。「よし」「ダメだ」「まだだ」です。ハンナは、祈ったけれども沈黙しか帰ってこない中でも祈りの席から離れることなく、祈り続けました。(12) イエス・キリストもまた、弟子たちにルカの福音書18章で失望しないで祈ることを教えられました。

自分の状況に合った方法で祈る
祈りの方法には決まりはありません。型にはまる必要は無いのです。ある人は目を閉じ、頭をさげ、ひざまずいて祈り、別の人は目を天に向け、手をあげ祈るでしょう。静かな音楽を聴きながら祈る人もいれば、音楽があると気が散る人もいるでしょう。声に出して祈ることもあれば、静かに心の中で祈ったりもします。自分の事情にかなった方法で祈れば良いのです。大事なのは神様に焦点を置くことです。雑踏の中、歩きながら、電車の中、車の中が自分にとっては祈りの「小部屋」となる人もいます。

神様を信じて祈る
祈るハンナにエリは答えて言いました。「安心して行きなさい。イスラエルの神が、あなたの願ったその願いをかなえてくださるように」(17)。その言葉にハンナは、「はしためが、あなたのご好意を受けられますように」(18)と言いました。「それからこの女は帰って食事をした。その顔は、もはや以前のようではなかった」(18)。この時ハンナは祈りが聞かれたことを知り、信じたのです。信じることも信頼することも、神様からの賜物です。ハンナは、信じることで神様から慰めと励まし、そして不思議な力を頂いたのでした。
マイケル・カード作のゴスペル”By Faith”という曲の折り返しに、「信仰が教えてくれる 助けてくれる 心を落ち着かせ、恐れを消し去ってくれる」という一節があります。それは、「信仰によって慰めを受け、また、頭で理解出来ないこともわかるようにしてくれる。信仰によって、心の落ち着きを取り戻し、恐れも消しさられる」ということですが、信仰により、救い主キリストが今、この時この場所に私と共に歩んでいてくれる、という現実を示してくれるからに他なりません。繰り返しのフレーズの終わりもまた、「この罪ある荒野の中を歩むときでも救いの創始者が一緒にいてくれるから」と結んでいます。

祈って終わるのではなく、自分の果たすべきことを行う
信仰による祈りは、例えば、学校の試験が近いので、神様に「どうか知恵と力を!」と祈って、信じて、後は何もせずに試験を待つ、というのものではありません。祈りは、祈りを通して神様は何をするべきかをはっきりと示してくれるものなのです。

神様のタイミングに委ねる
やがてハンナに男の子が与えられました。ハンナは、「『私がこの子を主にお願いしたのだから』と言って、その名をサムエルと呼んだ。」(20)。私たち人間は全てを知ることはできません。日々の歩みの中に、行う部分と委ねる部分があります。全知全能の神様のみ旨は善きものであると信頼し、神様のタイミング(導き)に委ねる姿勢が大切です。

感謝をささげる
2章はハンナの喜びと神への感謝の歌で始っています。けれど、単に「子供を授けてくれてありがとう」と言っているだけではありません。さいごは、「主は、はむかう者を打ち砕き、その者に天から雷鳴を響かせられます。主は地の果ての果てまでさばかれます。主が、ご自分の王に力を与え、主に油注がれた者の角を高く上げてくださいますように。」(10)と締め括られています。祈りの課題に対して応えられた神様への感謝から始まり、信仰告白となり、それまでの導きの感謝が溢れてきているのが分かります。
私たちも祈りに応えられたときには感謝をしましょう。そこから更に神様のことをもっと深く思い起こさせてくださるに違いありません。

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