2月11日礼拝メッセージ

 -いかに生きるか-十戒(5)「第四戒-安息日の祝福」

聖書:出エジプト記20章8-11節(旧p134)

メッセンジャー:高江洲伸子師

 キリスト者が日曜日にそれぞれの所属教会に相集い、礼拝を捧げすることは何にも代えがたい恵みであり、祝福ですが、そこには犠牲が伴います。洗礼を受けた時には、礼拝を重んじることはあたりまえだと思っていたものの、いつの間にか、「できるならばした方が良い」という思いに変わっていることもあります。今日は、モーセの十戒の第四戒「安息日を覚えて聖なるものとせよ」のみことばに真っすぐに向かいあってみましょう。 
 十戒を知っている方は少なくないと思いますが、信仰生活の五原則は如何でしょう。礼拝を守る。聖書を読む。お祈りをする。献金をする。伝道をすること、ですね。洗礼準備会で教えられた内容です。この五原則は丁度車の四つの車輪と同じで、一つ欠けても車は前に進むことができなくなるような、大切な信仰生活の五本柱です。「ユダヤ人が安息日を守ってきたのではない。安息日がユダヤ人を守ってきた。」という格言があるのだそうですが、五原則によって私たちの信仰生活は健康に保たれ、また、養われてゆく、神様との祝福の管とも言えます。

「安息日を覚えて、聖なるものとせよ」
 関田寛雄氏は「安息日を覚えて聖とせよ」のみ言葉の解釈を次のようにしています。「『安息日』という語は『中止する』(シャーパス)という動詞からきたことばです。また『聖とせよ』ということは『区別せよ』という意味です。つまり安息日は一週間の一日を他の日から『区別』して、労働を中止する日なのです。日常の労働から休息と解放が命じられています。…安息日は単に仕事をしないという消極的な日としてではなく、安息日を『覚える』日として、特別な務めを守る日として定められています。」『十戒・主の祈り』p52

土曜安息から日曜日の主日礼拝へ 
出エジプト記では、安息日を守る理由は、神が業を終えて7日目に休まれたからだと書かれてれています。(出エジプト20:11)また、申命記5:15では、エジプトの奴隷から、神様が力強い御手をもって救い出してくださったことを覚えるためにと書かれています。ユダヤ教徒の人たちは、神がこのみ言葉に従って、神が創造の業を終えられた土曜日を他の日と聖別し、安息日として守ってきました。けれど、イエス・キリストが地上に来られ、十字架の死と甦りによって、罪の奴隷状態にあった私たちを解放して下さいました。それ以後、キリスト教徒は救いのみ業に感謝して、日曜日を主の日とし、聖別して礼拝を守ってきて今に至っています。(使徒20:7)死に勝利して、甦られた日を覚えて主を礼拝することは、終末に向かう時代にただ中にあっても、勝利と祝福のしるしなのです。
祝福を具体化する日
安息日の戒めでは、神様の創造の業と救いへの感謝とその祝福を具体化する日として、一週間の一日を「区別する」(「聖とする」)ことが命じられていましたが、信仰生活はこの具体性を持たないならば、現実世界への神の祝福は切断され、無力化してゆきます。イエス様はヨハネ15章で「わたしに繋がっていなさい」と仰られますが、信仰告白によって、イエスを主として受け入れた者たちは、実生活の中に、礼拝で、みことばで、祈りで、献金で、伝道で、実際的に主につながり、主からの樹液を得て栄えてゆきます。信仰生活は心を落ち着かせ、頭の中にだけあるといったものではありません。実生活の中で具体化され現実に祝福の実を得てゆくものです。「ところが祝福の具体化されたものであるはずの安息日が、煩瑣(はんさ※細かい点までいっていて、煩わしいこと。)な戒律の日に化してしまいました。イエスはこれを批判し、『安息日は人のためにあるもので、人が安息日のためにあるのではない』(マルコ2:27)と宣言されました。安息日の本来の意味を回復されたのです。」関田寛雄著「十戒・主の祈り」p56 信仰は形式の要・不要が重要なのではなく、神の祝福に相応しい形式は何かということを、聖書を通して教えられてゆくことこそ、とても大事なことです。
神聖ローマ帝国時代、カール大帝が西ヨーロッパ治めることになりました。カール大帝は、イギリス出身のアルクインという神学者を招き、彼はキリスト教の促進やローマ文化の研究を行い、古典文化の復興に尽力しました。(ネット世界史から)結果カール大帝は、789年に日曜日のあらゆる労働を第四戒への違反と想定しました。けれど、この時、「じつは主日の意味がかえって失われ、日曜日の世俗化が始まったのでした。」と関田氏は書いています。心に留めたい出来事です。自我と慾の支配からの解放してくださった救い主をを喜びうたい、心からの感謝と祈りをささげ、未だこの自由を知らず罪に支配されている人々の為に祈り、み言葉をしっかりと受けとめて人々に伝えることを心にお覚える日とされたいものです。

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