「贖われた御国の民」
-エペソ人への手紙(1)ー
聖書:エペソ人への手紙1章1-14節(新p384)
メッセンジャー:高江洲伸子師
2023年予算総会では、牧師館建築委員会の発足が決議承認されました。この時期に、「教会とは何か」ということについてみ言葉から教えられることは大切なことです。
エペソ人への手紙には、神の奥義である教会の姿が鮮やかに描かれていますが、この手紙を通して、私たちは、内側の教会を建て上げてゆく、新たなめぐみの世界に一歩足を踏み出してゆくことになるに違いありません。
教会は神に呼び出され、神に召された者たちの群れですが、私たちが、神の召しにふさわしく歩む者とされるとき、自分だけでなく、私たちを取り囲む周辺の人たちにも天の空気を届ける者とされてゆきます。使徒パウロは、その為に大切なこととして、教会生活(4:1-16)、個人生活での歩みの大切さ(5:2,5:8,5:15)、家庭及び社会生活(5:22-6:9)を取り上げています。内側の教会が健全に機能できるとき、建物の教会が目で認識できるように、私たちは普段着の生活の真ん中に、神の国の存在を見せてゆくものとされてゆくことでしょう。
1-2 挨拶
パウロはローマの獄中からエペソの信徒たちに手紙を書きました、そのはじめの挨拶のことば。まず、エペソ教会に書き送ったのでエペソ人への手紙ですが、
続いて、他の教会へも回し読みし、さいごにエペソ教会に保管されたとされています。エペソの教会に大切なことは他の教会にとっても大切な事柄だからです。
3-6 父なる神の選び
「私たちの主イエス・キリストの父である神」(3)。イエス様を信じて初めて天のお父様を知ることができる。パウロは、まず、その父なる神がほめたたえられますようにと言っている。この父なる神は、「世界の基が据えられる前から、この方にあって私たちを選び」(4)「みこころの良しとするところにしたがって、私たちをイエス・キリストによってご自分の子にしようと、愛をもってあらかじめ定めておられました。」(5) では、何の為に選ばれたのでしょうか、それは、神の前に立つ時、「聖なる、傷のない者にしようとされた」(4)からです。
7-12 子なる神の贖い
神の御計画の実現に最も重要な役割を果たすのが、神の御子イエス・キリストであることは言うまでもありません。パウロの手紙は「キリストにあって」「キリストのうちに」のことばが繰り返されていますが、神の御計画の動機はヨハネ3:16につきます。「このキリストにあって、私たちはその血による贖い、背きの罪の赦しを受けています。」(7)「目は窓である。目で心をのぞき込む。…血潮にあって我らは御父を見たり」とは、小島伊助師。私たちは子なる神の贖いによって、第一に「罪の赦しを受け」(7) 続いて、神の命によって恵みに成長します。そして、罪赦され贖われたことに留まらず、成人してゆく。大人のクリスチャンになるとは、神のみこころの内に生きる者とされるということ。
「また、キリストにあって、私たちは御国を受け継ぐ者となりました。すべてをみこころによる計画のままに行う方の目的にしたがい、あらかじめそのように定められていたのです。それは、前からキリストに望みを置いていた私たちが、神の栄光をほめたたえるためです。」(11,12)神の選びと贖いの目的がこの聖句に集約されています。
13-14 聖霊の証印と保証
「聖霊の証印とは、私たちが正真正銘の神の子であることを確かに認める印です。聖霊は私たちの内にお住み下さって、お前は本物の神の子だよ、とおっしゃってくださるのです。さらに、この証印は、お前は私のものだという所有の印でもあります。私たちが救いの福音を聞き、古い私に見切りをつけてイエス・キリストの罪の贖いの十字架を信じ、キリストと共に死に、キリストに全く明け渡す時、聖霊はご内住くださり、『あなたは私のものだ』と宣言してくださるのです。
聖霊は、認証と所有の霊であると共に、また保証の霊です。保証とは完全支払いを保証する前払いです。いわば手付金です。永遠の神の国は聖霊の内住によって、今もう始まっているというのです。聖霊は天国の前味を私たちに与え、楽しませてくださるというのです。」 工藤弘雄著「高度を上げよ」から