2月26日礼拝メッセージ

「愛による宣教・喜びの収穫」

聖書:詩篇126編1-6節(旧p1072)

メッセンジャー:高江洲伸子師

コロナ、インフルエンザに加えて、花粉の季節を迎えています。生きている
というだけで、私たちは様々なことに遭遇致します。聖書を読めば、神の民ユ
ダヤの人たちもまた、様々な苦難の中を通って今に至っていることがわかって
きます。(約)BC600~500頃、ユダヤの人たちは、バビロンに捕囚民として捕ら
えられていきましたが、やがて、強大なペルシャ王国が起こったことによって
、突然捕囚から解放されました。詩篇126篇はその時の弾けるような喜びと、
捕囚後の民族の繁栄を強く願う祈りの賛歌です。
1. イスラエル復興の喜びの歌(1-3)
 「都上りの歌」これは、神殿で礼拝するためにエルサレムの坂を上るときに
歌った歌ということです。1節「主がシオンを復興してくださったとき 私た
ちは夢を見ている者のようであった。」と歌い始め、「そのとき 私たちの口
は笑いで満たされ 私たちの舌は喜びの叫びで満たされた。」(2)と続き、彼ら
の賛美は歓喜で溢れています。彼らの喜ぶ姿を見る周りの人たちまでも、「主
は彼らのために大いなることをなさった。」(2)と主が褒めたたえられている情
景が浮かび上がってきます。
BC586年、聖都エルサレムの陥落。捕囚民としてバビロンに移されたユダヤ
人は、詩編129:3に「耕す者たちは私の背に鋤をあて 長いあぜを作ったが」と
書かれているような痛みの中を通されました。けれど、神様のみこころは、そ
こでユダヤ民族が消滅することにあったのではなく、イザヤやエレミヤの主の
預言者を通して語られた通りに、70年の月日を経て、彼らは捕囚から解放され
たのでした。  <補足 神殿崩壊BC586-神殿工事完成のBC515の期間として
の70年>
 人間的には到底想像もつかない歴史の転機の訪れです。永遠と思われていた
バビロン帝国は一夜のうちに新興国ペルシャ、メディア連合軍によって滅ぼさ
れたのです。まさに、彼らには夢を見ているような出来事が起こったのでした
。イザヤ書40:28に「主は永遠の神、地の果てまで創造した方。」と書かれてい
ますが、まさに、天地万物を創造されたお方、「神にとって不可能なことは何
もありません。」(ルカ1:37※エレミヤ32:27)。歴史を支配されている方は、
民の運命を変えることもできれば、新しくすることもでき、イスラエルだけで
なく、私たち一人一人の人生をも新しくできる御方であることが確信できる出

来事です。
2. 国の繁栄回復を強く願う歌(4-6)
4節からは、「主よ、ネゲブの流れのように 私たちを元どおりにしてくだ
さい。」と国の回復と繁栄を強く願い祈り歌っています。バビロンからの帰還
もいくつかの段階でなされていて、ペルシャのキュロス王が解放を宣言して後
、約5万人の人たちが最初に帰還したとされていますが、バビロンの生活に根
が張っていて、直ぐには帰還に応じなかった人たちも多くいた様です。けれど
も祖国の再建を熱く願う人たちは、「私たちの捕らわれ人を帰らせてください
」(4、新改訳第2版) と、切に祈ったのです。エズラ記、ネヘミヤ記は神殿の再
建の苦労と共に、神の民の内面の回復が如何に困難であったかを物語っていま
す。
「涙と共に種を蒔く者は 喜び叫びながら刈り取る。」(5)、「種」は「みこ
とば」。内に潜むわがままや弱さ、罪が神様のお取り扱いの中で耕されて良き
土壌とされた人の中に、みことばの種が蒔かれると、(良き地に蒔かれた種は
幾倍もの実を実らせるように、)豊な結実に至る様を歌っています。「自分を
愛するように、隣人を愛する心」と「宣教に備えられた心」は同じなのです。
主の心を心とし、魂を愛する主の愛に押し出された人は、「喜び叫びながら刈
り取る」(5)のです。
「種入れを抱え 泣きながら出て行く者は」(6)、「種入れ」はトーラー、即ち
神様と人との契約のことばです。復活の主イエスは昇天される際、「あなたが
たは行って、あらゆる国の人々を弟子としなさい。父、子、聖霊の名において
彼らにバプテスマを授け、わたしがあなたがたに命じておいた、すべてのこと
を守るように教えなさい。」(マタイ28:19,20)と言われました。みことばに教
えられ主の僕とされた人が必要とされています。涙によって耕された愛の心で
「種入れを抱え」(聖書を手にして)出て行く時、「束を抱え、喜び叫びなが
ら帰って来る」(6)。「地はひとりでに実をならせ」るので(マルコ4:28)収穫
は実りの時を待つだけです。
補足ですが、現在パレスチナ南部の砂漠地帯の真ん中に「養魚場」が造られてい

るという事です。「荒野と砂漠は喜び、荒れ地は喜び踊り、…荒野に水が
湧き出し。荒れ地に川が流れるからだ。」(イザヤ35:1,6) み言葉の如く、まさ
に、砂漠に水が湧き魚を育てているのです。この水はネゲブ砂漠の地下700mに
眠っている埋蔵水から汲み上げられる莫大な地下水だそうで、イスラエル国の
年間総消費水量の200年分に相当すると言われています。それも2万年前の氷河
期のクリーンな水。更に、養魚場で使用した水は、ろ過してオリーブ栽培等に
使われているのだそうです。お言葉通り、神には出来ないことはないのです

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